小説 -5-「近大マグロ仕掛人の逆転ブランディング」
2026年08月17日
コラム
―前回から続く―
「ブランドって英語やけど、もともとの意味、知ってる?」
「有名とか、高級とか…そんな意味じゃないんですか?」
私は笑って首を振った。
「実は全然違う。」
そう言って、紙にアルファベットで一文字ずつ書いた。
BRAND
「この語源はもともと北欧らしいんやけど、意味は『焼き印』なんや。」
「焼き印?」
「そう。昔の北欧の国々では牛や馬を放牧していたやろ。・・・知らんけど(笑)」
「はい。・・・知らんけど(笑)」
「ところが、広い牧場ではどの牛が誰のものか、区別がつかんようになる。」
「みんなよく似てますもんね。」
「そこで、自分の家の印を焼き印として押したんや。」
私は紙に牛の簡単な絵を描きながら続けた。
「これがブランドの始まり。」
「なるほど。」
「焼き印があることで、『これは○○さんの牛ですよ』と分かる。」
「はい。」
「そして、もしその牧場の牛がいつも健康で質が良かったらどうなる?」
「その焼き印を見るだけで安心できますね。」
「そういうこと。」
私は指を鳴らした。
「つまりブランドとは、最初は『持ち主を示す印』やった。」
「今でいう『商品名』や『デザイン』みたいなもんやね。」
「へえ。」
「でも、そのうち意味が変わっていく。」
「変わる?」
「『この印が付いているものなら安心や。』」
「『この人が作ったものなら間違いない。』」
「そんなふうに信頼まで表すようになった。」
美咲さんは何度もうなずいている。
「つまり、ブランドって…。」
「そう。」
私は言葉を引き継いだ。
「ブランドとは、信頼の印なんや。」
「信頼の印…。」
「有名やからブランドなんじゃない。」
「高級やからブランドでもない。」
「そう。」
「お客さんが『これなら安心』と思えること。それがブランドなんや。」
美咲さんは腕を組んで考え込んだ。
「そう考えると、ブランドって意外と身近ですね。」
「そうやろ。」
―続く―
「ブランドって英語やけど、もともとの意味、知ってる?」
「有名とか、高級とか…そんな意味じゃないんですか?」
私は笑って首を振った。
「実は全然違う。」
そう言って、紙にアルファベットで一文字ずつ書いた。
BRAND
「この語源はもともと北欧らしいんやけど、意味は『焼き印』なんや。」
「焼き印?」
「そう。昔の北欧の国々では牛や馬を放牧していたやろ。・・・知らんけど(笑)」
「はい。・・・知らんけど(笑)」
「ところが、広い牧場ではどの牛が誰のものか、区別がつかんようになる。」
「みんなよく似てますもんね。」
「そこで、自分の家の印を焼き印として押したんや。」
私は紙に牛の簡単な絵を描きながら続けた。
「これがブランドの始まり。」
「なるほど。」
「焼き印があることで、『これは○○さんの牛ですよ』と分かる。」
「はい。」
「そして、もしその牧場の牛がいつも健康で質が良かったらどうなる?」
「その焼き印を見るだけで安心できますね。」
「そういうこと。」
私は指を鳴らした。
「つまりブランドとは、最初は『持ち主を示す印』やった。」
「今でいう『商品名』や『デザイン』みたいなもんやね。」
「へえ。」
「でも、そのうち意味が変わっていく。」
「変わる?」
「『この印が付いているものなら安心や。』」
「『この人が作ったものなら間違いない。』」
「そんなふうに信頼まで表すようになった。」
美咲さんは何度もうなずいている。
「つまり、ブランドって…。」
「そう。」
私は言葉を引き継いだ。
「ブランドとは、信頼の印なんや。」
「信頼の印…。」
「有名やからブランドなんじゃない。」
「高級やからブランドでもない。」
「そう。」
「お客さんが『これなら安心』と思えること。それがブランドなんや。」
美咲さんは腕を組んで考え込んだ。
「そう考えると、ブランドって意外と身近ですね。」
「そうやろ。」
―続く―




